
夫の県外転職をきっかけに、私たち家族の別居生活がスタートしました。当時、長女3歳0か月、次女6ヵ月。
私は次女の育児休暇中で、まもなく仕事復帰を予定していたこともあり、夫の転職先について行くという選択は現実的ではありませんでした。
育児に追われる毎日で、頼れる大人がそばにいない生活は想像以上に大変…。一方で離れて暮らすからこそ気づけた夫婦の在り方や夫婦関係の変化もありました。5年経った今、振り返ってみると、決してマイナスなことばかりではなかったと感じています。
単身赴任で変化した夫婦関係

夫婦喧嘩が激減
夫との別居が始まって、大きく変わったと感じたのは、夫婦喧嘩の回数が激減したことです。
一緒に暮らしていた頃は、日常の些細な出来事が喧嘩のきっかけになることがよくありました。
例えば、夫が帰宅後に脱いだ服をそのまま床に置き、洗濯機に入れてなかったこと。疲れているのはわかっていても、「なんでこれくらいのことをしてくれんの?」とイライラしていました。
また、子どもの寝かしつけでようやく寝そうになったタイミングでの夫の帰宅…。子どものテンションが一気に上がってしまったこともありました。悪気はないとわかっていても、積み重なった疲れから感情的になってしまうことがありました。
しかし、物理的な距離ができたことで、感情的になりやすい場面が自然と減りました。
距離があることで、一度気持ちを落ち着かせてから話せるようにもなり、結果として冷静なコミュニケーションが取れていると思います。
また、会えない時間が長い分、連絡を取る時には「せっかく話せるのだから穏やかに過ごしたい」という気持ちが生まれ、自然と相手を想えるようになりました。直接顔を合わせていないからこそ、言葉選びも慎重になり、思いやりを持ったやり取りが増えたように感じます。
離れているからこそ大切に想うことが増えた
別居を経験して、夫の存在の大きさを改めて実感しました。
一緒に暮らしているとき、私が育児や仕事で悩んでいると、弱音を吐かなくても自然に私を気遣って声をかけてくれていました。
夫が子どもを連れ出かけ、私に一人時間を作ってくれたことも何度もあります。気分転換にと少し遠出に連れて行ってくれた日もありました。当時は、それが特別なことだとは思っていませんでしたが、離れて暮らすようになってから、その支えがどれほど大きかったか気づきました。
離れているからこそ、当たり前だった優しさや思いやりに気づき、より一層大切に想えるようになりました。
「離れていても大丈夫」と感じるようになった
別居生活が始まった当初は、「このまま夫婦関係が冷めてしまうのでは…」「気持ちが離れてしまうのでは…」という不安がありました。しかし、今では離れていてもお互い信頼し合い、支え合える関係を築けていると感じるようになりました。
毎日の連絡や定期的な帰省を通して、物理的な距離があっても心の距離は縮められるということを実感しています。むしろ、適度な距離感があることで、お互いに自立し、尊重し合える関係になれたのかもしれません。
お互いにそれぞれの場所で役割を果たしながら、支え合う。そんな関係が続いて「一緒にいなければ成り立たない夫婦」ではなく「離れていても支え合える」夫婦へと、関係性が変化したように感じています。
単身赴任でも夫婦関係を保つために意識していること

家族の近況を毎日共有
私が特に大切にしているのは、家族の近況を毎日共有することです。LINEやface timeで、その日の出来事や子どもたちの様子をこまめに伝えるようにしています。何気ない出来事でも共有することで、意識的に繋がる小さな努力をすることが、夫婦関係を保つうえでとても大切だと感じています。
また、夫と私のGoogleカレンダーを共有し、出張予定や子どもの習い事、学校行事などを常に確認できるようにしています。
日常の小さな出来事からスケジュールまでこめめに共有することで、離れていても家族の一員として生活に関わることができ、お互いの孤独感が和らいでいると思います。
相手を思いやる視点を忘れない
別居していると、自分の大変さばかりに目が向きがちだと思います。
私も日々、家事+育児+仕事をしているのに…!と、どうしても「自分のほうが大変」と感じてしまう場面があります。
しかし、夫の仕事は長時間勤務で、部下を持ち統率しなければいけない立場。仕事での成果を求められ、責任の重さは私の想像を超えるものだと感じています。慣れない土地で生活をしながら働いていることを考えると、感謝の言葉しか出ません。
お互いの大変さを比べるのではなく、それぞれの立場を理解し合うことが、関係の土台になっていると思います。
お互いに目標を持つ
私たちは毎年、年明けにその年の目標をお互いに話し合っています。
目標は仕事での目標を、仕事以外の目標の両方を立てます。目的を明確にし「何を」「いつまでに」「どのように取り組むのか」まで具体的に言葉にすることを意識しています。
お互いの目標、目的は違っても共有しておくことで「今どのくらい進んでる?」と定期的に確認し合うことで、離れていても同じ方向を向いている感覚を持つことができています。
お金の話を曖昧にしない

別居生活では、お互いの生活費など一緒に生活していた頃よりもお金の管理が複雑です。
そのため、定期的に家計状況を共有し、不安や疑問をため込まないようにしています。お金の話は気まずくなりがちですが、曖昧にしてしまうと後々大きなストレスに繋がります。
会った時には毎月の収支や貯蓄額、今年はどれくらい貯金できているのか、出費を削れるところは何だろうか…などなどオープンに話し合います。
離れて暮らしていると、日々の行動は見えません。
何にいくら使っているのか分からない状態が続くと、小さな不安や疑念が積み重なってしまいます。包み隠さず共有していれば、「この人は誠実に向き合ってくれている」という安心感が生まれます。
また、お金の使い方にはその人の価値観が表れます。
趣味にどれだけお金を使うのか、自己啓発に使うお金をどう考えるのか…お金のことをお互いにオープンにすることで、単なる家計管理ではなくお互いの価値観も共有できていると思います。
単身赴任中だからこそ、お互いに「自分の楽しみ」を見つける
別居生活開始当初は、どうしても「母として」の役割に追われ、自分自身のことを後回しにしがちでした。子どもも大きくなってきて、少しずつ自分の時間を確保することができてきました。
私の楽しみは、子どもたちが寝た後に海外ドラマを観ること!静かな夜に、異世界に入り込む時間が何よりのリフレッシュになっています。
一方、夫の楽しみは好きなアニメを観ること。ストレスフルな仕事でもアニメを観ることで気持ちをリセットしているようです。
お互いが自分なりの楽しみを持つことは、夫婦間の話題にもなっています。日々を頑張るだけではなく、自分の心を満たす時間を持つことが、長く続く別居生活を支えてくれていると思います。
単身赴任は夫婦関係を見つめ直す貴重な時間
別居生活を経験して、離れて暮らす時間があったからこそ、夫婦として何を大切にしたいのかを考えることができました。
一緒にいられない寂しさはありますが、日常のありがたさや、夫の存在の大きさを実感する機会も増えました。試行錯誤しながら、私たちなりに関係を築いてきた5年間だったと思います。
どんな夫婦関係でも正解はありません。完璧だと思う夫婦関係もありません。
どんな関係であれ、揺れながら、話し合いながら、少しずつ関係を整えていけばいいと思います。
別居生活は夫婦関係を壊すものではなく、むしろ関係を深めるチャンスになるもの。そんな可能性を感じていただけると幸いです。



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