夫は単身赴任、実家は遠方、私には高すぎた「小1の壁」

子どもが小学校に入学するタイミングで、働き方をどうするか悩んでいる方は多いと思います。私もその一人でした。

夫との別居生活が始まり、保育園次第は時短でなんとか家庭を仕事の両立していました。勤務先も理解がある人が多く、急な休みも快く承諾してくれてたんです。ほんと今思えば神職場。(休み明けのカバーはきっちりしてたつもりです…!)

よく耳にする「小1の壁」と言われても、何とかやっていけるだろうと思ってましたが、入学後に働き方を見直さざるを得ない状況に…。実際に私が経験したことと、暮らしの変化についてのお話です。

私のこれまでの働き方

私のこれまでの働き方は、第一子が生まれるまではフルタイム勤務でした。夫は当時から朝早くに出勤し、帰宅も遅い生活を続けており、育児や家事への参加はほとんどありませんでした。

二人目の出産で育休に入り、育休中に夫の単身赴任が始まりました。
一人目のときもワンオペ+フルタイム勤務をこなせた経験があったので、育休復帰後も私ならできる!と職場復帰しました。

ところが現実は甘くなく、復帰して3ヶ月で時短勤務へ切り替えることに…。二人目はまだ離乳食も終わっておらず、夜泣きも続いていました。自分の体力も限界に近く、「フルタイムで一人育児を続けるのは無理だ」と認めざるを得ませんでした。

職場復帰後、3ヵ月で時短勤務に変更。それからは、少しずつ生活のペースも整って何とか子どもたちと向き合える日々が戻ってきました。

小学校入学前に感じた予感

上の子が年長になった頃から、周囲では「習い事」という話題がよく出るようになりました。ピアノや英語、スイミングなど、みんなそれぞれ将来を見据えて動き始めている様子に、私は少し焦りを感じ始めました。

ある日、休日に友人親子6組と遊ぶ機会がありました。そのときに発覚したのは、我が家だけがまだ何の習い事も始めていなかったということ…!他の子たちは平日も休日も忙しく過ごしており、「送迎があるから」「習い事があるから」という言葉が飛び交い、私たちだけがポツンと取り残されたような気分になったのを今でも鮮明に覚えています。

「いずれ習い事始めるなら、送迎も含めて働き方をどうするか考えなければ…!」と、そのとき漠然とした不安を感じ始めました。子どもが小学生になれば、親のサポートはさらに必要になるかもしれない。そんな“予感”が頭の片隅にずっと残るようになりました。

入学後も続けた時短勤務

長女が小学校に入学したタイミングで、いよいよ習い事をスタートさせることにしました。
本人の希望で2つの習い事を始め、どちらも親の送迎が必要な場所だったため、二人目の育休明けから続けていた時短勤務をそのまま継続する決断をしました。

ただ、実際に小学校生活が始まってみると、想像以上に親の関与が多く、驚きの連続でした。
特に驚いたことは、「空き箱等の廃材を持ってきましょう!」とか、三連休前の金曜に「お休みの間に秋を見つけてきましょう!どんぐりや松ぼっくりを持ってきましょう!」と結構急に言われること!(笑)今では工作に使えそうな廃材をストックするようにしています。毎日の宿題催促、急な下校変更、朝の旗当番…、小学校は保育園時代とはまったく違う世界…!

さらに下の子の保育園行事や持ち物準備もあり、二人分の予定管理だけでも大仕事。
我が家は子どもが二人だけど、三人や四人いるご家庭はすごいなって思いました。本当に。

勤務が終わってから日々の子どもたちのサポートに時間がかかり、毎日が本当に慌ただしくなりました。正直、”働く”ことに限界を感じ始めていました。

結果…退職を選択

そんな生活の中で、次第に私の心に余裕がなくなっていきました。特に苦しかったのは、家庭学習の時間です。子どもの理解が追いつかず、何度も同じ説明をしているうちに、つい声を荒げてしまったり、イライラが募って娘にあたってしまうことも。

そんな自分に自己嫌悪を感じながらも、翌日もまた同じような日々が繰り返される…。自分で選んだ働き方のはずなのに、「このままじゃダメだ」と思う瞬間が日に日に増えていきました。

そして夫と相談して、心と時間に余裕を持つために退職を決断子どもの成長をきちんと見守りたい、笑顔で接してあげたい——その思いが強くなったからです。
退職を決めたときは不安もありましたが、「自分と家族にとって何が大切か」を考えた末の、私なりの選択でした。

今の家庭状況で一番叶えたいこと

退職後の今、私が一番大切にしているのは「子どもにしっかり向き合うこと」です。働いていたときは、どうしても“時間に追われる毎日”で、子どもの話を聞く余裕すらない日もありました。今は、宿題を一緒に見たり、習い事の練習に付き合ったり、ゆっくり話を聞いたり…ほんの些細な時間がとても幸せです。

そして、これからは子どもの長期休暇中は夫の単身赴任先で一緒に過ごしたいと思っています。離れていても「家族が一緒にいる時間」を大切にすることで、子どもたちにも両親の存在を感じてもらいたいです。今住んでいる地域も、夫の赴任先もどちらも子どもたちが「自分の大切な場所」と思えるような環境を作っていきたいと思っています。

働き方は一つじゃない、柔軟に考えることの大切さ

退職後は、基本的に育児に専念していますが、新しい働き方を模索しています。以前のように「仕事しなければ」というプレッシャーはなく、自分のペースで子どもに向き合った生活ができています。これを理解してくれる夫には感謝しかありません。

特に最近では、オンラインでできる仕事や、時短・柔軟な勤務スタイルも増えてきており、「一度退職=キャリアの終わり」ではなくなっていると思います。育児のステージに応じて、働き方を見直すことは決して悪いことではありません。
「小1の壁」に直面している方に、ご自身と家族にとって一番良い選択をしてほしいと心から思います。

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